Archive for 5月, 2010
ニッポン公共事業物語 (NHK教育)
by 七色カラス on 5月.25, 2010, under TV番組(ドキュメンタリー・教養)
歴史は眠らない
ニッポン公共事業物語
NHK教育、 2010年5月放送(全4回)、 語り手 堺屋太一
第1回 平安京 千年の都の誕生
第2回 巨大な城は権力のシンボル
第3回 “希望”が作り出した近代国家
第4回 成功から迷走 そして理想の模索へ
ん~、期待したほどに、パッとしたビジョンは得られなかったけど、わかりやすい番組でした。
公共事業をめぐって、特に最近、無駄だとか、一度始まったら止まらないとか、いろいろ言われていますが、そういう声というか、疑問に、考えるヒントは与えてくれたと思う。
第1回は、見逃してしまったけど、番組を通じて、公共事業を歴史から読みというてみるに、
- 土地改良、城作り、用水路建設などなど、いずれも、「最初は、必要があるから作る」というところから始まっている。
→ だから、役に立つ。 - それが、だんだん、作ることが目的、金が余っているから作るというように本来の必要性が失われ、本末転倒になってしまう。
というところが共通点。まぁ、今更、目新しいことではないけど。。。
役に立つ公共事業というのは、
- 公共事業を通じて、新しい技術が生まれる、進歩する。
- 公共事業の結果(道路であれ、土地改良であれ)、新しい産業や文化が、そこから生まれる。→ 未来につながる。
- この未来につながるという点で、地域(地元)の人々が公共事業に夢を託せる。
ということだ。
でも、地方の産業・経済は、公共事業頼みという現実をどう考えればいいのだろう?
地方は、今、ほんとにひどいですよ。 そもそも産業が無い。仕事が無い。 だから公共事業が欲しい。 そんな構図は、皆さん批判されるところだと思いますが、現実問題として、ほんとにそうでもしなきゃ生活できないんですよ。地方は。
この番組の第4回で、住民から必要な公共事業を公募して、第三者機関がそれを審査するという京都府の公共事業に対する新しい取り組みについて触れていたけれども、いい取り組みではあると思うけど、結局、お役所が重い腰を上げなきゃ話にならない。
公共事業が頼みという地方経済を活性化させるにはどうしたらいいんだ?
実際問題、地方が今、公共事業を国からもらったとしても、大部分は、景気対策。 作ることが目的。 道路、空港、港、土地改良、いずれにせよ、作っておしまい。 だから、その公共事業からの発展性が無い。 そこから、新しい産業や文化が生まれるわけではない。
今すぐ、答えは見出せないけど、公共事業の結果、そこから新しい産業や文化が生まれるかどうか。その公共事業に未来の夢を託せるかどうか、という視点がこの番組から学べたことですね。
それと、やっぱり、「歴史は眠らない」というタイトルにもあるとおり、歴史の中から学ぶべきところは大きいということですね。
絶妙な「断り方」の技術
by 七色カラス on 5月.19, 2010, under 実用書, 政治・経済・経営
絶妙な「断り方」の技術
ストレスを無くし、信頼関係を築き、損をしない「NOの言い方」
雨宮 利春 著、 2007年6月、明日香出版社
「謝罪」 → 「断り」 → 「断る理由」 → 「代替案の提示」
を軸に、「アサーティブ行動」や、「自己傾聴」など、様々な理論や概念を織り交ぜて、断り方を解説してくれている。
値引きや、無理な納品、無理な仕事の依頼などなど、様々なシチュエーションを取り上げているところや、各テーマごとに練習問題が挿入されている点も実践的。
イラストや図がたくさん入っているので、わかりやすくて、ささっと読めるので、どちらかというと、営業バリバリの経験者よりも、営業経験やお客様対応経験が少ない人向けの「断る」技術の入門書的位置づけだと思う。